「豊臣兄弟!」の今後の展開予想を語る

豊臣兄弟!いよいよ面白くなってきました。信長は足利15代将軍足利義昭(以下「義昭」とする)とそろそろ仲違いすることになります。が、今のところ、信長は(建前なのか本音なのか微妙なところですが、)義昭に忠誠を誓っています。どんな形で決別して義昭を京から追放するのか楽しみです。
日本史はいつも「権威」と「権力」の二重構造ですね。日本人は正統性というのをすごく大事にする気質(風潮?)があるみたいです。
簡単に言えば天皇家の血筋が「権威」です。天皇=正しい側、天皇に背く=間違ってる側というのが基本的なスタンスで世の中は動きます。ずっとこれなんですよね。少し前の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも、伊豆の挙兵の際に担ぎ上げられたのは「源頼朝」なんですね。頼朝の父、義朝は源平合戦に敗れて死を遂げており、子の頼朝は平氏の情けで窮地を脱し、死刑を免れて伊豆に幽閉されます。頼朝は言わば生まれながらにして無期懲役囚みたいな人生からスタートするのですが、北条氏はそんな頼朝を担ぎ上げて一旗を揚げることになります。いくら頼朝が無期懲役囚だといっても、血筋を辿れば清和天皇に行き着く「源(清和源氏)」なのです。

だから、北条時政や北条義時が「俺についてこい!」なんて言っても周りの伊豆の豪族たちは「なんで?」って感じになるのですが、頼朝を担ぎ上げて「頼朝様についていこう!」と言えば伊豆の豪族たちは立ち上がるわけです。頼朝には着いていく道理があるわけです。これが正統性であり、権威なのですね。
個人的には鎌倉殿の13人で幽閉されている頼朝に北条時政が敬語を使っているのがすごく印象的でした。いくら無期懲役囚と言えど、清和天皇に繋がる血筋の方だから身分が上で、有力豪族であったとしても圧倒的な身分差があるのだなと思いながら視聴していました。
そんなこんなで、豊臣兄弟!では、信長は義昭の「権威」を借りて一旗揚げよう!としているわけです。少し微妙なところで、信長は本心で義昭を立てて室町幕府の再建を試みようとしていたのか、最初から義昭の「権威」(=正統性)を借りることで、信長自身が天下統一するための”足掛かり”にしようとしていたのかはよくわかりません。最初は幕府再建を試みようとしていたけれど途中で義昭を見限ったのかもしれません。
基本的に史実というのは事実という人生ゲームのマス目みたいなものであって、そのマス目をどう結ぶかは後世を生きる我々の解釈に委ねられるわけです。そこが歴史をどう解釈するのかということであり、また、大河ドラマなどにおいて創作される部分でもあったりします。本心なんて本人に訊いてみないとわかりませんからね。私も信長に「最初は幕府を再建するつもりだった?」とか訊いてみたいですが、440年近く遅かったです。
小栗旬は、豊臣兄弟!では織田信長を、鎌倉殿の13人では北条義時を演じていましたが、どちらも配役的にすごく似ているポジションだなーと思って観ています(あと、菅田将暉の竹中半兵衛と源義経の策士っぷりもキャラが似てる!)。北条義時も頼朝死後は実権を握っていくようになっていましたし、信長が義昭公を京から追放した後は実権を握っていきますし。

明智はなぜ信長を討つことになるのか

今後の展開はこんな感じになると思います!
明智は信長の配下につくことになります。そして、信長と明智は親睦を深めていき、徐々に信長は明智を信頼するようになります。男の友情ですね。そんな男の友情が本能寺の変で裏切られることになります。
どうして裏切るのか?それは、明智にとって心から慕っていたのは信長ではなく義昭公だったからです。そして、明智は信長の配下につくことになるのは、信長に心酔したからではなく、明智が心から慕っていた義昭公を追放した信長を報復するチャンスを伺うためだったのです(「スパイとして信長の配下に下れ」と義昭が明智に伝えるシーンがあったので)。
多分こんな風に豊臣兄弟!では描かれるのではないか?と予想しております。本能寺の変は7月くらいに放送されると思うので、それまで楽しみにしておきます。
そして、炎に包まれながら信長は走馬灯のように過去を振り返ります。自分を裏切った弟を殺害したことや浅井氏に金ヶ崎で裏切られたこと。そして、今回、明智に裏切られたことです。豊臣兄弟!では、信長はどこか人を信用しきれないところがあるどこか孤高な存在として描かれています。しかし、あの兄弟だけは違いました。秀吉と秀長です。あの二人は一貫して信長を信じ、心から仕えてくれました。そんなことを思い出しながら「猿!」と叫んで死んでいくのです。
私の勝手な予想です笑(が、史実に沿って(?)パワハラに耐え切れなくなった部下の明智がブチ切れて信長を討つのかもしれません。)
秀吉はなぜ明智を討つことになるのか

こうなってくると、もはや秀吉が明智を討つ理由は明白ですね。自身が心酔していた信長様の敵討ちです。毛利攻めの途中で知らせを聞き、大号泣しながら秀吉は明智を討つために急いで京に戻ります。これが一番単純なストーリーです。もしくは、秀吉は一枚上手で、明智に討たせて(?)自分が信長の敵討ちという大義名分を得るというストーリーも有り得ます。明智に討たせるように仕向けることまではしないと思いますが、秀吉が秀長に言います。「この機を待ってたんじゃ(ニヤリ)」「わしは兄者が恐ろしいわ(呆れ)」というパターンもあるかな?と考えたりします。んー、でも、個人的には単純なストーリーな方だと思いますね。これも楽しみにしておきます。
ちなみに史実的には、毛利攻めから京に戻るまでがあまりに早すぎるということで、機を狙っていたというのが本当のところらしいです笑
日本史は権威と権力の二重構造ばかりだ
冒頭にもお話しましたが、日本史はずっと「権威」と「権力」の二重構造の関係が続きます。「権威」とは天皇の血筋です。従う理由、正統性です。そして、「権力」とは武力、実権のことです。
例えば、朝廷と幕府はまさに「権威」と「権力」という関係性です。実際に実権を握っていたのは鎌倉幕府でした。しかし、源頼朝を征夷大将軍に任命するのは天皇なのです。あくまで建前としては天皇をお支えし、治安維持のために征夷大将軍として働くということなのです。
他にも、頼朝と北条氏もまさに「権威」と「権力」という関係性です。頼朝の血筋は清和源氏。つまり、辿っていけば清和天皇に行き着くわけです。だから、伊豆の豪族たちは皆、頼朝の血筋についていこうとするわけです。
そして、そんな頼朝も平氏討伐のために挙兵をするために後白河法皇からの院宣をもらうことになります。これも「権威」と「権力」という関係性なのです。頼朝が理由もなく平氏討伐を始めるとそれはただの荒くれものなんですね。頼朝としては平氏討伐のための大義名分(正統性)が必要なんです。
「天皇に言われたから~(^_-)-☆」「上皇に言われたから~(^_-)-☆」
若手芸人が「ダウンタウンの松本さんが言ってたんやけど~」という枕詞をつけるのと同じノリです。
今回の豊臣兄弟!においての義昭と信長もまさに「権威」と「権力」という関係性なのです。暴力を振るう(武力行使して他の武将を潰しにかかる)ためには、「権威」が必要なのです。そこで、義昭様をお守りするという大義名分があれば信長の武力行使は正当化されるわけです。義昭という「権威」なくして勝手に他の武将を潰しにかかっているのでは単なる横暴になってしまうわけです。
虎の威を借りる狐という言葉がありますが、権威のない信長にとって、腐っても将軍である義昭の「権威」は必要です。まさに虎の威を借りる狐です。しかし、もう一つの見方として、信長の「権力」という名の「虎」を借りているのは「権威」しか持ち合わせていない義昭だったのかもしれません。こうなってくると、どちらがどちらの威光を借りているのかよくわからなくなってきます。
こうやって日本史は「権威」と「権力」が分離する形を取ることが多く、このおかげで天皇制は維持されてきたとも言えます。換言すれば、天皇は殺されなかったということになります。そんな感じで大河ドラマ「豊臣兄弟!」を毎週楽しみにしております。
おわりに
本当の事を言えば、豊臣兄弟!の「本能寺の変」の回までに明智光秀が織田信長を本能寺で焼き討ちした説とかをちゃんと図書館とかに行って調べて、ブログにして「僕はこの中でこの説を採用します。多分、豊臣兄弟!ではこんな風に描かれます!」みたいなことをしてみたいんだけど、暇じゃないんよね。マジで、仕事でずっと意見書書いてるし、家帰って民法の論文一生書いてるし、民法の論文書き終えた!と思ってお酒飲み始めたら夜な夜なブログ書いてるし。こんなに文章を書く人生になると思わなかった。
単なる大河ドラマのライトファンなので、史実の細かい点はよくわかりません笑(色々と間違えていたらごめんなさい)昔にセンター日本史を取ってたので、小さな小さな”杵柄”みたいなもんなのです。


コメント