また弁理士試験に落ちた。もうだるい。
やっぱりみんな賢すぎる

晩夏の風物詩、弁理士試験に敗北。選択科目に今年も落ちました。クールアンドビューティでお馴染みのニシジマ(@nishijima1029)も狼狽しました。お仕事辞めて地球一周してるからやろ?って?ひどいっ!ひどすぎる!ひどすぎる借金!とうとう弁理士試験受験生も5年目に突入しました。合否結果は特許庁の貼り出しが今日の10時にあったので、それで確認をしました。
(うわぁ…出来も微妙だったしな…。分かっていても落ちるのは辛いな…あるかな…)
案の定、私の番号はありませんでした。やっぱり落ちてる。そこからは今日は仕事はほとんど手につかず、心の中で、「しゃーない」と連呼したり、1年を振り返ってみたりしてました。
昨年の今日。論文の合格発表がありました。後日郵送でわかったのですが、必須論文が合格で、選択科目が不合格。正直、自分の予想とは逆でした。でも、必須論文に合格したことはかなり大きい一歩だったので、やってきて報われてきた感じがしました。一方で、選択科目(有機化学)は59点という、惜敗中の惜敗。そして、DNAの構造なんて出ないだろう~と逆予想をしていたら、DNAの構造が出るという失態。あれが書けていれば今ごろ…。
もう何度もこの話もしました。結局書けなかった自分が悪いので、何も言うこともないのですが。そして、昨年は口述に進むことはできませんでした。そろそろ受験も4年目となる頃、同世代の周囲の方たちはほとんど弁理士になってしまいました。一緒に勉強していたはずなのにT_T
やはりみんな賢いのだな…と痛感させられるばかりでした。そして、今回もまた落ちてみて、弁理士の方々がひどく賢く思えました。
冷静に考えてみて、東大、京大を筆頭に、旧帝大院卒みたいな化け物級の人たちが受験生のボリュームゾーンなわけです。ここから一次試験で10%に絞られて、そこから更に必須論文では30%しか受からないわけです。選択論文も同様に、選択論文を受けているということは既に一次試験を突破している猛者たちです。勉強界のスペシャリストみたいな人たちが集まって、そこから選抜されるわけです。F1に独りだけAQUAで入場しているようなもんです。
民法の受験者がいる教室には大体30名弱ほど受験者がいたように思いますが、結局、最終試験の口述に進めたのは1人らしいです。もうこれは死屍累々。何か実際に会う方々がみんな弁理士でみんな受かってるから、自分も受かるような気がしてくるんですが、「いや、ちゃんとやらんと受からんぞ」ということだと思います(改めて)。
いやー、昔から要領良いタイプではなかったんですよねー。マジでマジでT_T
一年を振り返る
やっていたこと
仕事中に頭の中で、一年を振り返っていました。去年の9月末に必須論文の合格と選択科目の不合格が同時にわかりました。そして、これから先どうしようかと思案しました。
というのも、当時勤めていたのは予備校で、知財業界ではなかったんですよね。年齢的(30代)にもそろそろ転職しないと厳しくなるだろうし、必須論文は受かっているということは面接でも一定の評価は得られるだろうという目論見の下、10月末ごろ、転職活動をすることに決めました。
そして、仕事で予備校の模擬試験を作成する傍ら、何千字という履歴書を書いたり、面接の提出物であった大学時代の論文を探してみたり、スーツを新調してみたり、証明写真を撮りに行ったりしていました。その間を縫って、選択科目の民法、選択免除の応用情報技術者試験の勉強、口述対策の上四法の勉強をしていました。昨年10月末にやっていたことのラインナップはこんな感じ。
- 予備校の模試作成
- 履歴書作成等の転職活動
- 民法の勉強
- 応用情報技術者試験の勉強
- 口述対策の上四法
あっ、これは完全に破綻すると感じ、「応用情報技術者試験の勉強」と「口述対策の上四法」を切ることにしました。そして、仕事以外の空いている時間を転職活動と民法の勉強に充てることとなりました。何やかんやで特許事務所に内定を頂き、入所することになりました。それが大体のこの1年の話です。
民法を受験するまでの間はかなりの量の論文を書き続けていたと思います。大半はノートパソコンに打ち込んで書いていたのですが、1/3くらいは紙の答案用紙に書いていました。ずっとガストに引きこもっていました。
民法の敗因は何となく分析しました。また改めて記事を書くかもしれませんが、合格体験記として書く可能性が高いです。戦略を立てて合格を確実に勝ち取りに行くためです。
不器用でも、何かできるような気がしていた
何かできるような気がしていたんですよね。弁理士試験。いや、みんなそうだと思うし、だからこそ受験勉強を始めたと思うのですが、意外と(?)一筋縄ではいかない。かなり難しい試験だと思います。撤退される方のお気持ちも痛いほどわかります。日本人全員が受けることになったら99%は撤退するような試験だと思います。そのくらい無理がある試験です。
そして、今になって思うのです。ああ、不器用だったなと。そういえば、小さい頃から要領を掴むのが得意なタイプではありませんでした。いつも選抜クラスに入るんですが、そこで一番下になっちゃうタイプだったんですね。どうしても選抜クラスの中の一番下というのが私の立ち位置でした。
そして、誰よりも勉強していたと思います。でも、要領を掴むのが下手でした。一貫して中学生の頃も高校生の頃も同じような感じだったと思います。小学校の頃に通っていた塾では、先生に「要領は悪いが、一度覚えたことを忘れない」と言ってもらっていました。これは褒めるところがなかったからそのように言うしかなかったのか、先生の本心だったのか定かではありませんが、私自身もそのように感じます。
弁理士試験も1年間上四法を放置していましたが、数日テキストを読むと大体蘇るんですよね。だけど、初めて上四法を習ったときに頭に叩き込むのは至難の業というか、無理があり過ぎたというようなそんな感じがします。2時間の授業を巻き戻して3時間で聴いてましたから笑
そのくらい要領が悪いタイプです。下手の横好きというか何というか笑 まあそんなところなのですが、如何せんずーーーーーーーーーーっとやり込み続けると花開く瞬間があることもまた知っているのです。雨だれ石をも穿つです。
今回は、民法は初学だったので、まさしく私のダメなところである「初速の遅さ」が露呈してしまった結果でもあると思っています。しかし、来年は初学ではありませんから、ここからが勝負なのかもしれません。もうしんどいですが。
短答式試験も初年度は25点でした。これはかなり低い点数だと言っていいと思います。しかし、私は至って真面目に授業も受けていたし、真面目に覚えようともしていました。仕事以外の時間をできる限り勉強に回すようにもしていました。しかし、25点だったんです。これがニシジマです。他人よりもたくさんの時間がかかってしまうのです。
勉強よりも芸術の方が才能があったような気がする
予備校で働いて模擬試験を作ったり、TOEICの勉強をしてみたり、弁理士になろうとしてみたり、人生を通じて、勉強のことばかりやってきました。どれもすごく秀でた成果があったわけでもなく、また自分自身、才能があるなと感じたこともほとんどありませんでした。
一方で、芸術関係のこともぼちぼちやってきました。それは書道とピアノです。書道は自分でも結構才能があったように思います。ピアノは今も好きでたまに弾きますが、ピアノはどうかな笑 ぼちぼちと言ったところだと思います笑
ほら!見て下さい!実家に帰って、子犬のワルツの楽譜を見つけたのですが、どうですか?ちょっと今練習しています。今はもっと上手いです!弁理士になれなかったらピアニストになります。
色んなことに取り組んでみて、ああなのかな?こうなのかな?と試してみましたが、大谷翔平みたいな才能は多分どれもありませんでした笑 まあほとんどの人がそうだと思いますが笑
少なくとも勉強に関しては絶対敵わないと思う人だらけで、凡人中の凡人だと常々感じていました。でも、「やったらできる!」とどこかで自分を信じるというか証明したいというかそんなところがありました。小学生の頃からずっと「ダメな方」の部類だったからどこかで悔しいような気がしているのだと思います。もちろん、当時の選抜クラスの周囲の子たちが弁理士試験を受けたらすぐに合格してしまうのだと思いますが、どんくさい私でもやったら何とかできる!ということをどこかで証明したいというか、ダメじゃないんだ!と思いたいというか、自分自身に見せてあげたいというかそんな感じがするのです。
多分、小さい頃から「ダメな方」に入っていた人たちはそんな風に感じて弁理士を目指そうと思った方ももしかしたらいるのではないでしょうか。
今更そんなことを証明して何になる?とか、誰に見せるの?って感じですが、もうここまで登ってきた山だし、引き返せないところまで来てしまっているのです。もう誰かに見せるというような気持ちはないです。でも、とりあえず、弁理士になってみて、山頂に備え付けられたベンチに腰を下ろして、「おぉーこれが弁理士の景色かー!」と思ってみたいのです。
謝辞
皆さま本当にありがとうございました。元々は予備校で働く傍ら独りでこっそり勉強して、こっそり弁理士になる予定でした。それがいつの間にかXを通じてたくさんの方々と出会うことになりました。
私の「飲みに行こうぜ!」という1ツイートがきっかけでした。なぜかめちゃくちゃバズって、2.5万インプレッションを獲得し、関西にいる弁理士試験の勉強をしている方々が集まる飲み会が開かれたのです。すごいっ!!!
皆さまにはたくさんお世話になりました。一緒に勉強してくれる方、飲み会でわいわい騒いでる人、転職活動でアドバイスをくれる方、テキストやお守りを下さる方、来年の選択科目をどれにするかを一緒に考える飲み会を開いてくれる方、口述対策に付き合って下さる方、挙げると本当に枚挙にいとまがないと言った感じになりますが、ありがとうございます。
もう三振してしまうのではないか、やっぱり自分には無理なんじゃないかと今日も何度も考えていました。今日だけでなく、何度も何度も落ちるたびに「自分には無理かも」と思わされてばかりでした。みんなと何が違うからダメなのか、どうしたら受かるのかを考えるばかりです。本当に難しい試験だと思います。要領が悪くて、諦めが悪いのが私なのです。今日は一瞬ちょっとだけ、もしかしたら弁理士になれたかも?と思いました笑
Xのアカウント名に絵文字を入れて、サワーグレープス(酸っぱい葡萄)を表してみました。
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