弁理士試験論文式筆記試験【選択】を受験して
受験した所感と試験結果
どうも、ニシジマです。Xやってるのでフォローよろしくね!
まずは、試験結果から。59点で1点足りずに落ちました。
以下は受験日翌日くらいに書いた文章です。
まあ…。受験した所感。そうですね…。大学時代の期末試験みたいな空気感かもしれないです。はい。難易度は例年通り(?)分子式を答えさせたりするような簡単明瞭な問題が出たという感じはないので、そこの部分は難易度が上がったともいえるかもしれませんが、まあ誤差かな…?多分、院試くらいです。どこの大学の?って感じですが、院試の場合は1科目じゃないですしね…。院試と選択科目を比較したらやっぱり院試の方がまあ大変なんでしょうね~。受けたことないからわからんけど笑
まあ、多分、院試1科目分の重さくらいだと思います。60点の線引きが明白な分、院試よりそこはシビアかも(?)
どのくらい辛さ・甘さの採点基準なのかが不明過ぎて何点か想像つきません…。まあ妥当な採点くらいでおおよそ60点くらいかなあ…(おいおい…)。個人的には67点と思ってます(希望的観測)…笑
時間は全然余裕があるので、しっかりと下書きした上で取り組むのが吉かもね~。
再現答案
R6問題は特許庁のHPをご参照下さい。
大問1
⑴ 窒素原子に直接結合している、電子供与性基であるエチル基とメチル基により、N-エチル-N-メチルアミンの塩基性は強く、窒素原子の非共有電子対を使って次のようにプロトンと結合する。
結合後に、以下の電離が起こるため、S体とR体が平衡状態となっているため。
■ニシジマコメント■
最初何でやろう?と考えて、その場で思いついた理屈です。でも多分合ってると思うんだよね。
⑵ ※実際の解答は水素原子を省略せずに全て書いています。
■ニシジマコメント■
(5Z,8Z,11Z,14Z)-5,8,11,14-エイコサテトラエン酸の分子構造を描け。う~んwこんな分子、人生で一度も聞いたことないし、これで今生の別れになりそうな分子ですな…。まあこれはさすがに直鎖構造じゃないと鬼畜というか、受験生に何を求めるねんwワイはwikipediaとちゃうぞ!となるので、直鎖構造で描きました。
⑶ ねじれ形配座が安定
⑷ 3本
大問2
⑴ 一応描いたものの、一番エネルギーの低いπ分子軌道のみしか合ってないと思います。部分点ないかな…?
⑵ 適当に書いた
⑶
大問3
⑴ ※A,Bは便宜上書いていますが、実際の解答では書いておりません。
⑵
⑶ 主生成物の構造式は以下の通り。
理由:反応中間体において描ける共鳴構造のうち、Aの共鳴構造は2級ラジカルであり、Bの共鳴構造は1級ラジカルである。ラジカルの電子は隣接するC-H結合と超共役をし、電子を非局在化することができるので、よりC-H結合が多い2級ラジカルであるAが安定であるため。
大問4
⑴ アニリンの方が弱い。
理由:アニリンは以下の通り、窒素原子の非共有電子対を用いて共鳴構造をとることができ、非常に安定な構造である。非共有電子対を用いると共鳴構造が崩れてしまうから。
⑵ ピロールがもつ2対の非共有電子対のうち、1対をプロトンと結合させることにより、ピロールがもつπ電子が6つとなる、ヒュッケル則より、4n+2=6個のπ電子をもつ環状の化合物は芳香族であり安定であるから。
大問5
AGCTどれがどれかわからんかった…。
■ニシジマコメント■
これな…。ワンチャン出るかも~とかってちょけてポストしてたのに…。いや流石に出やんやろと高をくくってたらやられました。ここの10点でかいし、予想当たってたのにな。
大問6
⑴
⑵
■ニシジマコメント■
これって普通にDiels-Alder反応なんですね。試験終わってから色々調べてて知りました。1,3-ブタジエンがDiels-Alder反応の求核剤っぽい形で書かれていたら気づいたかも。あと、ホルミル基あんま関係ないんですね。惑わされた感じ。
⑶
⑷
■ニシジマコメント■
これはかなり悩んでしまった。色んな構造が思いついたというか…。N-ブロモスクシンイミドって、Brラジカルを生成するんですね。だから水素引き抜き反応。アリル位の水素(ベンゼン環の水素)を引き抜いてみたり、トリブロモ化させたもの考えたり色々してしまいました。
この解答に至った過程としては、ビニル基のC=CとBr2が反応するのかなと思っちゃったんですよね。で、BrとCとCで△の構造を作って、Brが+δの電荷を帯びている状態。そこにH2Oが求核していくんだけど、Brが+δの電荷を帯びているから、敢えて立体障害の大きい方に攻撃するイメージで描いた構造でした。でも間違い。
試験対策
とりあえず、ボルハルトショアーの上巻・下巻(下巻は途中まで)をメインに勉強しました。大体1400ページ程度です。とにかく、有機化学の問題の骨子は、”理論・理由”と”反応式”なので、そこは重点的に(というかほとんどそれ)。
あとは、ボルハルトショアーにはNMRとかIRとかMSのスペクトル解析については詳しく書かれていないので、その辺は別途軽く調べていって読めるようにしておきました。選択科目で出題されるNMRやIRのスペクトル解析は正直それほど重いものは出てこないので、基礎的な内容を理解して、色んな構造を当ててみる勉強をしました。例えばこんな感じ。
“分子式C4H8O”と”スペクトルのデータ”のみから、この分子式はどういった構造をしているのかを当てるみたいな感じです。アルケンのJカップリングによる分裂がちょっとややこしくて苦戦しました…。が、今回はほとんど出なかったですね。NMR。いや、一応出たは出たんですが…。
勉強時間はあまり計ってないのでわかりません。必須論文が終わってから3週間ほどしかなかったので、その間に一日平均3時間くらいかなあ。あとは、仕事柄チラチラ読んではいました。昔まとめたノートとかがあったので、その辺を駆使して何とかって感じです。正直点数は不明過ぎてわからん…。頼みます…。
試験結果からの採点基準の考察
有機化学においては、おそらく採点は素点そのままという感じです。色付けは一切なし。そして、配点は小問3問で15点とかの場合は、概ね5点×3程度になっているものと思われます。
論述については、おそらく【A】という内容が書けていれば〇点、【B】という内容が書けていれば△点という感じで、合計すると満点というイメージかな?という感じ。これは推測です。
構造式については、例えば楔形などで書いて正確に表せと書かれていない場合であっても、正確に表すくらいの勢いがないと厳しいかもしれません。楔形・点線型で書いて立体構造について誤る(例えばsynとantiの間違い)などは全て×にされているのではないかと思われます。つまり、部分点などはなし。
思ってるより厳しめの採点基準で素点からの色付けはなしと言ったところではないでしょうか。なので、受験者側の感覚からすれば70点くらいを取れるかどうかがボーダーになるかと思います。
私も受験終了後の個人的な感覚としては67点くらいかなと思っていたら、59点でした。
さて、選択科目どうする?
電気通信主任技術者試験
色々考えました。免除狙いにするか。応用情報(AP)を受けたとしても、来年の免除には間に合わない。再来年になる。電気通信主任技術者試験はどうだろうか?とも考えました(これだと、一応来年の免除にぎりぎり間に合う)。
電気通信主任技術者試験を10月頭から0ベースで勉強を始めて、4か月以内の合格を目指し、合格を勝ち取るのが一番理想的な形ではあるものの、ここで失敗した場合、失敗した時点(来年の2月)応用情報に移ることになり、応用情報の勉強も中途半端、選択科目も中途半端というよくわからない状況に陥ります。そこで、これはなしか?というのが今の気持ち。ただわからん。もうちょい考えてみる。
選択科目(民法・情報理論・有機化学)
また有機化学を選択して、1年かけてゴリゴリに勉強して1点上げる。これが一番順当な気もします。または情報理論とか民法に鞍替えでもいいかな?とも思ってます。この辺が今の一番の悩みどころ。どうするべきかほんまに悩む。
受かれば何でもよいのだが、何だかんだで来年には口述まで持ち込みたい(そうしないとまた1年ズレるし、再来年はラストイヤーで三振がかかるのでかなりキツい。)。ということで、ちょっとこの辺りを吟味します。確実なヤツ。でも、民法むずいんでしょ…?
有機化学を鬼のように勉強したら、3週間で59点取れたんだから、来年は80点くらい行くんじゃないん?とか思いたいけど、問題次第なんよ、結局。そんなん知らん化学反応が何個か出てきたら退場やしね(てか今回DNA書けてたらもう勝ち組だったのにマジでだるい)。
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